キヨサキがビットコインを認めた?!
ロバート・キヨサキの2年ぶりの新刊『金持ち父さんの「これがフェイクだ!」』(筑摩書房)が刊行された。400ページ近い厚さで内容も充実し、新しい主張も盛り込まれていると話題になっている。
たとえば、SNSなどでは「キヨサキが初めてビットコインを認めた。これまでは否定的だったのに」と驚きの声を上げている人がいる。
たしかに新刊の中でキヨサキは、仮想通貨やブロックチェーン・テクノロジーなどについて肯定的で、「未来のお金になることはまちがいない」と言っているが、同時に「まだ結果は出ていない」とも言っているので、そこはすこし心を落ち着けて受け取ったほうがいいだろう。
この本を通じてキヨサキが伝えたい原則は変わらない。まずは基本を本やセミナーで学び、実践をし、さらに学ぶのが大事だ、実践する前にはシミュレーションしてみることも有効だ、というのが彼のメッセージだ。
基本から学び、シミュレーションや実践へ
お金について基本を学ぶには、『改訂版 金持ち父さん貧乏父さん』『改訂版 金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』は押さえておきたい。
中級篇としてのおすすめは、『改訂版 金持ち父さんの若くして豊かに引退する方法』『改訂版 金持ち父さんの起業する前に読む本』あたりだろうか。
次のステップとしては、起業や投資で興味のある分野が絞れていれば、それについてさらに本を読んだり、実際にやっている人に会って話を聞いたりして、進む道がイメージできたら思い切って実践してみることだ。
もし、何をしたいのかわからなかったり、投資や起業についていまひとつイメージがつかめないようなら、「キャッシュフローゲーム」をやってみることを勧めたい。
「キャッシュフローゲーム」は早く上がるだけのゲームではない
「キャッシュフローゲーム」はもともと、教え合い学び合うためのボードゲームとしてロバート・キヨサキとキム・キヨサキが開発したもので、今年新しい日本語版のバージョンが発売されている。
もし、ゲーム盤が入手できなかったり、仲間が集まらなかったり、スペースがなかったりする場合は、ネットの「キャッシュフローゲーム」でシミュレーションしてみよう。
憶えておきたいのは、「キャッシュフローゲーム」はいかに早く上がるかを競うためだけのものではないということだ。
自分が何を考え、どう判断し、何を選んだか、それがどのような結果をもたらし、どれだけのキャッシュフローを生んだか。それは自分にとってどんなふうに感じられたか。
一回一回ゲームの展開も自分の受け止め方も違うので、ぜひ、そのあたりに意識をむけてプレーしてみてほしい。